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NXPでは、利用可能な場合には再生可能な電力を購入し、信頼性が高く供給量も十分な代替エネルギー源が得られない国や地域においては、今後も化石燃料由来の電力を購入していきます。
NXPの製造拠点、試験施設、オフィスで消費されるエネルギーは、主に電力送電網から供給されています。省エネルギーや製造工程の最適化に継続的に取り組むことで、電力の使用効率が向上しました。
NXPが製造する製品はますます複雑性を増し、多くのプロセス・ステップが必要になっているため、電力の消費量も増大しています。しかし、2014年と比較して、総電力消費量はわずか11%しか増加していません。2023年の総電力消費量は、2022年に比べて1%減少しました。
2023年の製造部門における電力消費量
半導体の製造は電力を大量に要するプロセスであり、ウェハ製造では組み立て工程やテスト工程よりも多くの電力が必要になります。NXPの非製造拠点の電力消費量がNXP全体の電力消費量に占める割合は、わずか3%に過ぎません。
2023年の製造部門および非製造部門における
電力消費量
NXPの製造拠点では、プロセスの最適化と機器の交換またはアップグレードを継続的に行っています。NXPでは再生可能エネルギー目標を達成するために、電力購入契約と再生可能エネルギー証書 (iREC) を活用し、さらに一部では自家発電を実施しています。
2015年以降、NXPでは再生可能エネルギーによる電力を着実に増加させています。2023年の再生可能電力の使用率は2022年に比べて4%上昇し、全社での再生利用電力の使用率は全体の39%を占めています。2021年に再生可能エネルギーの目標を設定して以来、再生可能電力の使用率は9%上昇しています。
NXPでは、製造と試験の工程に欠かせない加熱、冷却、湿度の管理機器への電力供給に天然ガスを使用し、非常用発電機にはディーゼル燃料を使用しています。これらの化石燃料からの排出量は、スコープ1の合計排出量に含まれています。
NXPでは、建物の暖房やスチームでの加湿、および排ガス低減装置の稼働には、主に天然ガスを使用しています。天然ガスの使用量は、外部の天候要因と社内の生産活動の両方に強く左右されます。ここ数年間の消費量は比較的安定していましたが、工場の拡張などが原因で増加傾向にあります。2023年の天然ガスの総消費量は2022年と比べて1%減少しましたが、基準となる2021年と比較すると2%の増加、2014年と比較すると5%の増加となっています。
NXPでは、停電発生時には、重要な安全システムをバックアップするディーゼル駆動の非常用発電機を使用しています。ディーゼル燃料の消費量は、このような非常用安全システムをテストまたは使用する頻度によって変動します。2023年のディーゼル燃料の使用量は2022年と比べて25%減少し、基準となる2021年からは64%減少しています。
NXPで使用されるその他の化石燃料としては、ガソリン、液化石油ガス (LPG)、都市ガスがあります。LPGは、燃焼時に比較的クリーンな化石燃料であり、ガソリンに比べて炭素排出量が少なく、室内でも安全に使用できます。NXPでは、フォークリフトの稼働や一部の社員食堂でLPGを使用しています。石炭ガスとも呼ばれる都市ガスは、石炭を原料とするガス燃料であり、アジアを含む一部の地域で暖房用に使用されています。2023年には、その他の化石燃料の消費量は2022年から23%減少しましたが、2014年と比べると54%増加しています。基準となる2021年以降では、その他の化石燃料の排出量は5%増加しています。
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