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NXPでは製品の品質に加えて、目的のアプリケーションに関連した製品の信頼性に重点を置いています。このアプリケーションはミッション・プロファイルによって特徴付けられます。ミッション・プロファイルとは、製品を特定の環境で長期間使用した場合に、そのライフサイクル全体にわたって製品が曝される環境的および機能的負荷の集合です。
当社では、以下の方法で製品の信頼性能力を保証します。
NXPでは、バスタブ曲線の各部分について、それぞれ低い故障率を保証する方法を用意しています。
半導体製品は、1つまたは複数の用途に使用されるアプリケーション・ソリューション(ときにはソフトウェアを含む)であり、次のテクノロジ要素から構成されます。
特定のアプリケーション領域に対する製品とその構成要素の信頼性能力は、JEDEC規格JESD94、JEP122、JEP148に記載され、AEC-Q100/Q101規格を通じて自動車業界で推進されている知識ベースの認定 (KBQ) 手法と、自動車技術者協会 (SAE) およびドイツ電気・電子工業連盟 (ZVEI) による堅牢性検証規格J1879を使用して実証されています。これは新規開発時と、テクノロジ、製品、製造(レシピ、装置、プロセス、材料、設計/建設など)の変更時の両方に適用されます。業界では加速信頼性テストを使用して、妥当な時間でアプリケーションの寿命をシミュレートしています。
当社の戦略は、故障に至るまでのテスト(可能な場合)という概念を適用し、信頼性認定準拠テストを必要なレベル以上に拡張して、これらのテスト中の製品の物理的または電気的劣化を評価することにより、信頼性能力を決定することです。
構成要素または製品全体について、特定のアプリケーション領域に関連する一連の準拠テストを使用して信頼性能力が評価されます。テストとその要件は、潜在的な故障モードの知識と構造類似性の規則を使用して定義されます。これらの規則およびテストは、リリースされた構成要素の派生物を認定するためにも使用できます。新しい故障モードや新しいまたは修正された加速モデルまたはモデル・パラメータに対しては、準拠テスト要件の適用可能性、および構造類似性規則が更新されます。
該当する信頼性の知識、データ、ツール、方法には、NXPの信頼性知識フレームワーク (RKF) を通じてアクセスできます。
NXPでは、3種類の読み取りポイントを使用して、構成要素の信頼性能力を決定します。
NXPで使用される一般的なミッション・プロファイルは次のとおりです。
標準/堅牢な読み取りポイントを示す例
加速ストレス・テスト | 業界標準 / NXPミッション・プロファイル / 耐用年数 | JESD47 / 商用、家庭用、産業用 / 5~10年 | AEC Q100グレード1 / A1 / 15年 |
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高温動作寿命テスト (HTOL) | JESD22-A108 | 1000h / 2000h 1) Tj=150 °C | 1000h / 2000h Tj=150 °C |
事前調整 (PC) | J-STD-020 | THB、HAST、T/C、ACの前に実施 | |
温度サイクル (TC) | JESD22-A104 | 500c / 1000c -65 °C~150 °C | 500c / 1000c -65 °C~150 °C |
高加速ストレス・テスト (HAST) | JESD22-A110 | 96h / 192h 85%RH / 130 °C | 96h / 192h 85%RH / 130 °C |
温度および湿度バイアス (THB) | JESD22-A101 | 1000h / 2000h 85%RH / 85 °C | 1000h / 2000h 85%RH / 85 °C |
高温保管寿命 (HTSL) | JESD22-A103 | 1000h / 2000h Ta=150 °C | 1000h / 2000h Ta=150 °C |
人体モデル (HBM) | ANSI/ESDA/JEDEC JS-001-2012 | 2kV / 2.5kV | 2kV / 2.5kV |
デバイス帯電モデル (CDM) | JESD22-C101 | 500V / 750V | 500V(コーナー750V)/ 750V |
ラッチアップ (LU) | JESD78 | ± 100 mA - Ta、最大 / ± 100 mA - Tj、最大 | ± 100 mA - Ta、最大 / ± 100 mA - Tj、最大 |