KITPF5030SKTEVM評価ボードのスタート・ガイド

2.1 ボードの機能

• VIN電源コネクタ（3.3 V～5.0 V、1個または2個）
• BUCK1およびBUCK2：0.7 V～1.5 V、最大1.0 A（ソケットの制限）
• BUCK3：1.0 V～3.3 V、最大1.0 A（ソケットの制限）
• LDO1およびLDO2：1.5 V～5.0 V
• PWRONスイッチ
• FS0B外部セーフティ・ピン
• NXPソフトウェアGUIに容易にアクセスするための組込みUSB接続（I²Cバス、IO、RSTB、FS0B、INTB、デバッグ、AMUX_OUT、レギュレータ、レジスタ・アクセス、OTPエミュレーション、OTPプログラミング）
• 信号とレギュレータの状態を示すLED
• OTPのヒューズ機能をサポート
• 電圧モニタリング用のジャンパ設定

2.2 ボードの説明

KITPF5030SKTEVMは、OTPでのプログラミングが可能なハードウェア評価ツールです。ソケットがあるため、はんだ付けなしでPF5030を構成できます。デバイスは2回のプログラミングが可能です。

KITPF5030SKTEVMは、性能試験を実施できるハードウェア評価ツールです。PF5030の評価用に、このボードには上位互換製品が実装されています。ボードにはんだ付けされたPPF5030BMDA0ESは、ヒューズを2回溶断することができます。

2.3 ボードのコンポーネント

KITPF5030SKTEVMボードの概要

図1. 評価ボードの主要コンポーネントの位置

表1. 評価ボードの主要コンポーネントの位置

プログラミング/評価ボードは、常にGUIファームウェアがフラッシュ書き込み済みの状態で納品されます。ファームウェアが書き込み済みの場合は、このセクションを無視してください。ファームウェアをアップデートする必要がある、またはファームウェアが正常に機能していない場合は、以下の手順に従います。

3.1 FRDM-KL25Z GUIファームウェアのフラッシュ書き込みまたはアップデート

ブートローダが既にFRDM-KL25Zボードにロードされている場合は、ステップ1～3を行う必要はありません。ステップ4から始めてください。

1. ストレージ・サービスとWindows Searchを無効にします。[Run Services（サービスの実行）] をダブルクリックし、図2に示すようにサービスを停止します。

   

   図2. サービスの設定

2. RSTプッシュ・ボタンを押して、USBケーブルをFRDM-KL25Z開発ボードのSDAポートに接続します。
   • ファイル・エクスプローラの左側のパネルに新しい「ブートローダ」デバイスが表示されます。
3. ファイル「MSD-DEBUG-FRDM-KL25Z_Pemicro_v118.SDA」をブートローダ・ドライブにドラッグ・アンド・ドロップします。ファームウェアが確実にブートローダに保存されるよう、十分な時間を確保してください
4. USBケーブルを取り外し、RSTプッシュ・ボタンを押さずにSDAポートに接続し直します
   • ここでは、図3のように、ファイル・エクスプローラの左側のペインにFRDM_KL25Zデバイスが表示されます。

     

     図3. 左側パネル内のFRDM-KL25Z

5. パッケージにある「nxp-gui-fw-frdmkl25z-usb_hid-device_.bin」ファイルを見つけます。このファイルをFRDM_KL25Zデバイスにドラッグ・アンド・ドロップします。ファームウェアが確実に保存されるよう、十分な時間を確保してください。
6. Freedomボードのファームウェアが正常にロードされました。USBケーブルを取り外し、KL25Z USBポートに接続し直します。

3.2 NXP GUIソフトウェア・パッケージのインストール

「車載PMICファミリ向けNXP GUI」をインストールする、またはNXP GUIパッケージを入手するには、図4に示す「1 - NXP_GUI_Setup」フォルダを展開します。

図4. NXP_GUI_Setupフォルダ

次に、図5に示す「NXP_GUI-version-Setup.exe」をダブルクリックし、指示に従います。

図5. NXP_GUI_version_Setup.exe

Windows PCにアプリケーションをインストールするには、図6と図7に示すポップアップ・ウィンドウの手順に従ってください。

図6. NXP GUIのセットアップ1/2

図7. NXP GUIのセットアップ2/2

図8に示す以下のオプションを選択して、セットアップのインストールを完了します。

• NXP_GUIを実行する
• Readmeを表示する

図8. NXP GUIのセットアップ完了

[Finish（終了）] を選択してインストールを完了します。

インストールが完了すると、Windowsの検索バーに「NXPGUI」と入力してアプリケーションを検索できるようになります。クリックして起動します。

ハードウェアの構成

図9は、開発ボード、電源、およびWindows PCワークステーションを含む一般的なハードウェア構成を示しています。

図9. 一般的な初期構成

ハードウェアとワークステーションを構成するには、以下の手順を実施します。

1. 表2に示す構成になるようジャンパとスイッチを取り付けます。

   表2. ハードウェア構成

   ボードの構成	構成
   	ノーマル・モード	デバッグ・モードの開始	OTP/テスト・モードの開始
   ウォッチドッグ構成	ウォッチドッグ・ウィンドウ機能有効、2秒間のINIT_FSタイムアウト (OTP WDW_INF = 0)	ウォッチドッグ・ウィンドウ無効、INIT_FSタイムアウトなし	OTPプログラミング/エミュレーション、デバッグ・モード有効
   	ウォッチドッグ・ウィンドウ無効、INIT_FSタイムアウトなし (OTP WDW_INF = 1)
   J3 (DBG)	開	1を2に接続、DBGピン電圧を4.5 Vまたは7.95 Vにプルアップ (SW1)
   SW2 (PWRON)	閉（PWRONピンHighレベル）
   SW5 (VIN)	中央ポジション（供給オフ）
   SW1（OTPモード）	開 (DBG = VIN_5V)		閉（OTPモード・オン）

2. 付属のUSB 2.0ケーブルを使用して、Windows PCのUSBポートをKITPF5030SKTEVMボードに接続します。
3. 外部電源を使用する場合は、電源を3.3 Vと5.0 V、電流制限を1.0Aに設定します。電源をオフにした状態で電源のプラスとマイナスの出力をJ1に接続してから、電源を入れます。
4. USB電源を使用する場合はSW5を左側ポジションに、外部電源を使用する場合は右側ポジションに入れます。

このステップで、製品がOTPモード開始の構成になっている場合、すべてのレギュレータがオフになります。ユーザーは、OTP構成で電源を投入するか、または電源を投入する前にミラー・レジスタを構成することができます。電源投入シーケンスは、以下の4つのうちいずれかのアクションが行われるとすぐに開始されます。

• J3ジャンパが取り外される
• SW1がオフにされる
• I²Cを使用してOTPモード実行コマンドが送信される
• NXP GUIの [Exit OTP Mode （OTPモードを終了する）] がクリックされる

ボード情報

• KITPF5030SKTEVMのデザイン・ファイル
• KITPF5030SKTEVMの回路図

その他の参考情報

PF5030：車載アプリケーション向けマルチチャネルPMICのページに加えて、以下のサイトもご覧ください。

• 車載ゾーン・コントローラ
• BYLinkシステム電源プラットフォーム